2017年8月5日土曜日

kindleの導入


kindleの導入


 字を読む為だけに機械を導入するのもどうかと思っていたが、古典ものの長編小説は非常にかさばるため、ついにKindle Paperwhite Wi-Fi導入してしまった。通勤読書用に400頁の文庫本などよく持ち歩いていたものだ。紙は重いのである。ついに、あの重量と紙が折れまがる不安から解放されたのだった。

 電子書籍のコンテンツはまだまだ開拓期で、私が最も待ち望んでいる出版社校訂の作家個人全集は一つも出ていないようである。内容の良さは言うまでもないが、むやみやたらと嵩張り、持ち運びは無理、棚は一瞬で占領されるああいったものとの相性は悪くないと思うのだが、量が量なので面倒くさいのだろう。絶版状態の古い全集などは、案外息を吹き返して版屋に利益をもたらすかもしれない。しかし、今刊行中の岩波書店版漱石全集(私も集めている)が紙のみという話だから、全集の電子化は、もっと先の話になるだろう。

 もっとも、私は、小林秀雄の『近代絵画』トルストイの『アンナ・カレーニナ』ドストエフスキーの『白痴』があったから満足している。全部一度は読んだもの。通勤の読書で知らない本の内容が頭に入るとは思えないのである。まずは、愛読書からというわけです。

 液晶画面での読書に違和感もなく、頁を送るという作業からも解放された。kindleでは、片手で読むことができるのである。どんな本でも寝床にも簡単に連れて行ける。新たな読書のスタイルとして定着する使い勝手は備えているだろうと思われる。