2019年1月21日月曜日

葛飾北斎(日野原 健司 編集)/北斎 富嶽三十六景


 世界的に著名な北斎の『富嶽三十六景』及びその派生作品の画集で、作品ごとに二頁ほどの解説を付けたもの。カラー印刷で、手軽であり、持ち運びに便利だが、絵も見開き二頁のため、文庫本の制約で真ん中は隠れてしまっている。

Amazon商品詳細

 もちろん巻末の解説は付いているが、北斎の人となりや生涯、仕事の概観については、カラー版 北斎に当たった方が良いだろう。この本は、江戸時代に花開いた版画産業の構造についての解説もあり、しかもわかりやすい(これはとても重要な事だ)。カラー版岩波新書シリーズでも優れた一冊である。